実家に戻り、数ヶ月程の別居を経て離婚し、片親で現在年子姉妹の子育てをしています。いわゆるシングルマザーです。今現在は学生の頃、アルバイトとしてお世話になっていた職場でパートとして働いています。
パートが決まるまでは、貯金を切り崩しながら婚姻費、児童手当で身の回りの必要なものや保育園の準備などを揃えていました。よく周りの方々から言われるのは、「年子2人もいるのにスゴいね」という類いのお言葉です。
実際、家の中では姉妹はかなりの暴れっぷり泣きっぷり喧嘩っぷりなのですが、どうやら外に出るとかなりの優等生のようです。家では怒らない日なんてありません。「他の家庭もこんなに大変なんだろうか・・・」と心配になるくらいです。
「悩みがなさそう」という言葉もよく言われますが、頭を抱える問題は沢山あります。特に、お金にまつわることと子育てに関しては問題が山積みです。子ども達も離婚して保育園や預かり療育の利用を始めて、楽しそうだけどそれなりにストレスもあるようです。家族3人で新しい道に進むことになり、じぃじ・ばぁば宅で暮らしている中でも「ママ、ママ」と二人揃って甘えてきたりヤキモチ妬いたり、寂しいという気持ちもあるようでした。
目次
元気に生活はしているけど、実は子どもは不安と心配でいっぱい
私の場合、離婚の前に別居をしています。なので離婚をしたからガラッと環境が変わったのではなく、実家に別居のために戻ったので子供たちとしては「祖父母の家に長期間遊びに来た」という感覚なのかな、と思っていましたが、実は長女の方はそうではなかったようにも感じられます。
そしてちょうど私もたくさんの手続きに追われていました。児童手当の切り替えは複雑だったし、母子扶養手当受けて自立をしようにも保育園の空きがない…という全てがグダグダで、何か一つでもカチッと決まってしまえば大きく動けるのに全てがふわふわとしていました。
私自身は内心、どっちつかずの状況でとてももどかしくてイライラもしていました。
子どもを不安にさせないためにはまず「私の不安」を解消
前に読んだ本に「子どもはお母さんを困らせようとしているのではない」という事が書かれてありました。そして専門の先生の話でも「子どもがすることには意味がある」という話を聞いたこともあります。
いま思うと、子ども達には私がこれから先の不安や心配、イライラしていることが気付かれていたのではないかなと思います。表に出していたという意識は全くありません。単純にもっと遊んで欲しい、構って欲しいという気持ちもあったのかもしれませんが、やっぱり子どもは母親のそういう部分にはすぐに反応するのだと思います。
もし自分が子どもで親無しでは生きてはいけない状況だったとします。自分の親が不安そうな顔でオロオロしていると「大丈夫?」って心配になってしまいますよね。車の助手席に乗っていて、運転手がオドオドビクビク、急ブレーキをギュンギュン踏んでると「このまま隣りに乗ってて大丈夫?」って思いますよね?オーバーな例えではあるのですが、子ども達はママが弱っていると恐らく同じくらい不安になるのだと思います。
では、子ども達を少しでも不安定な状況から解放してあげるためには、まずはママが不安や心配事を無くさなくてはなりません。今回お伝えしたいことは、子どもを寂しいとか不安だとか思わせないためには、まずはご自身の不安要素を解消しておくということです。
また、片親になる際の悩みとして「生活リズム」も大きいかと思います。急に家族が減り、パパ或いはママが居なくなり子供が寂しい思いをするのではないか?お金は大丈夫か?幸せな家庭を築いていけるのか?と不安や心配は膨らむばかりではないでしょうか。
しかし、不安を抱えていればいるほど、子供は不安定になり精神的にも影響を及ぼします。意外と子どもは大人のことを見抜いているので、隠しててもバレバレです。まずは、お父さんお母さんの不安感や心配事を解消して、安定した生活リズムを作り上げる必要があります。
別居・離婚をした時期、うちの長女は言葉の遅れはあったものの、ある程度の物心はついていました。なので何気なく日々生活を送っている中で、ふと父親のことを思い出すようです。「パパ、お仕事」とよく言っていることがあります。親の都合で子どもにも辛い思いや寂しい思いをさせてしまっているのではないかと胸が苦しくなることもありますが、だからといってここでマイナス思考だったり負の感情を抱えてしまったりしても意味はありません。
むしろ、その悩む姿に子ども達は気付き不安定になるので、そんなことよりも子どもの不安や心配、寂しいという思いを軽減・緩和することに徹するしかないのです。
まずは確認しておきたい手当や制度
まずシングルマザーになってからは「片親」なので一番心配なのは経済面ですよね。なので受けれる手当や制度は出来る限り受け取って活用していきたいところです。
離婚し、シングルマザーになる前又はなってすぐにでも知っておきたい制度・手当てについて確実に把握しておくことが大切です。手当や貸付金、制度については、大きく5つの項目があります。
・児童扶養手当
・特別児童扶養手当
・ひとり親家庭等医療支給制度
・児童手当
・母子父子寡婦福祉資金
児童扶養手当
まず離婚してすぐに頭によぎる手当と言えば「児童扶養手当」かと思います。児童扶養手当は専業主婦であったのなら、余程の副業での稼ぎがない限りは収入ゼロの扱いとなり、決められた金額をまともに受給出来ますが、収入が一定の額より多く貰っていると数割しか受給をされません。
ちなみに前年度の収入が対象となります。仕事を辞めてきたから大丈夫という訳でもないのです。なので、しっかり調べて児童扶養手当の対象であるかどうかをハッキリさせておく必要があります。
また、実家に戻り生活をするとなれば児童扶養手当は対象外となります。もしアパートやマンションに入居するのであれば賃貸借用書の提出を求められるかと思います。
これが手当を受ける条件になるのですが、高齢者の世帯と同居などになるとまた状況が変わってきます。実家の方々が退職されていても、前年度の収入などの影響により、ご家族の収入額が多ければ受給が出来なかったり受給額が思っていたよりも少なかったりするということになります。
反対に、「実家にしばらくの間住むから貰えない」と思っていたら、ご実家で同居する方々の所得が制限内であれば全額支給や一部支給の対象になることもあるのです。なので、どなたかと同居するしないに関係なく、念のためお住まいの窓口に出向き、対象かどうかを確認しましょう。
特別児童扶養手当
特別児童扶養手当も同じです。お父さんお母さんの収入や同居者の収入により支給額が変わるのですが、もう一つ大きな違いがあります。児童扶養手当とどう違うのかと言うと、「障害の有無」です。
さらに、お子さんのハンデの程度によって支給金額も変動してきます。重度障害か中度障害かにより変わってくるので、当たり前ですが障害者手帳を持っているお子様に限ります。
児童手当については、婚姻中にも支給されていた方々が多いかと思いますが、それぞれ事情により初めて受給対象になる方に向けて併せて簡単な説明をつけておきます。
一人のお子様で一月15000円(3歳未満)、10000円(3歳~小学校修了)、10000円(中学生)です。また、3歳~小学校修了までの第3子以降のお子様に関しては15000円となっています。児童手当も保護者の収入により支給額が変わってきます。こちらは2月、6月、10月に前月分までの4ヶ月間の支給がされます。
ひとり親医療制度
ひとり親医療制度というのも、この母子扶養手当と同じです。ひとり親医療制度というのは、扶養する子どもがいる親の医療費も軽減されるという制度です。また、細かいことは地域によって違いますが、小学校に入学すれば子ども達も医療費は何割か負担しなければなりません。その負担が少し軽くなります。
その他、児童医療手当と同様に住む地域により金額が異なってきます。医療機関から処方されて薬局で受け取るお薬や入院した際の費用の自己負担が軽減されるのですが、恐らくどこの地域も入院した際の食事や保険診療以外の医療費は助成の対象外となることでしょう。
その他、保育料などは無償化になります。本来ならば3歳児以上の児童が対象で、未満児は一部負担だったかと思いますが、ひとり親家庭である場合は、未満児も無償化の対象です。
細かい雑費や備品、園によってはバス代などは各自負担ではありますが、保育料自体は無償で通うことが出来ます。保育園、私の場合は児童発達支援預かり療育なども無償の対象です。
また、これはひとり親家庭云々に関係なく言える事なのですが、認定保育園・幼稚園・こども園であれば入園すれば何の手続きもせずにすぐにその制度を利用することが出来ます。しかし、認可外の保育所などでは書類を提出しなければなりません。入園候補の園が認可か認可外かをしっかり把握して書類漏れのないよう注意が必要です。
保育園・幼稚園、こども園や小学校、中学生などの準備はどこの家庭でも何かと物入りですよね。急な出費はもちろん、お子さまの成長や家族の生活などに併せて大きなお金が必要になることだってあります。
母子父子寡婦福祉資金
母子父子寡婦福祉資金とは、ひとり親家庭や寡婦の方を対象に経済的自立や子どもの就学などのために行っている資金の貸付です。奨学金制度とはまた別にある貸付制度なので、あまり知られていないかもしれません。またこちらも地域やそれぞれの家庭事情によって違いが出てくるかと思いますので、管轄の窓口に問い合わせ・相談をおすすめします。
中には生活保護などで受給し、生活している家庭もいらっしゃるかとは思いますが、私個人的な考えとしては働くことをおすすめします。ひとり親家庭やその養育者を対象に「ひとり親サポートセンター」というものが存在します。地域により名前は多少違いはあるかもしれませんが、養育費の相談だったりその他弁護士さんに直接相談出来るサービスもある他、就業支援として資格取得のプログラムや講習なども開かれています。
手当として給付されるのは、児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当のみです。その他は、免除や軽減だったり、貸付制度だったりで、その辺の区別を知っておく必要があります。
制度や手当、貸付金などの他にもひとり親家庭に優しい会もあります。ひとり親家庭福祉の会というのがどこの地域にもあるようです。私も今年に入り参加し、始めて行事に参加しさせてもらいました。初参加の行事は毎年恒例となっているらしいイチゴ狩りでした。
年会費は1000円で、行事に参加したり小学校・中学校・高校・大学と、入学するとお祝いをいただけたり、勉強会などを開き、勉強も見てくれるのです。また、皆さん家庭の事情はそれぞれですが「ひとり親家庭」ということは共通です。仲良くなって遊んだり、何か困ったことがあれば相談したりすることも出来ます。なかなか一般的な家庭だと理解できない悩みでも、その会の方々ならアドバイスをくれたり話を真剣に聞いてくれたりしてくれるのではないでしょうか。
さて、受け取れる手当や制度を把握して、もしもの時は頼ってもいい窓口もあり、不安は少しは薄らいだのではないでしょうか。
実際に私が利用している手当や制度
実際、私は現在児童扶養手当は受け取っていません。正確に言うと「受け取れない状況」でした。
最初は私も「実家に住民票があるから扶養手当はもらえないもの」だと思い込んでいました。しかし、窓口で手続きを進めていくうちに児童扶養手当の支給対象かもしれないという話に進み、実家の収入を確認してもらいました。
結果的には父親の定年前の収入や弟の住民票が残っていたため、家族全員の収入が高額になってしまったことから受給対象ではありませんでした。ひとり親家庭等医療制度についても然りです。
また、離婚したタイミングの関係で、離婚後初めての児童手当の受給では少し面倒なことも起きました。12月に離婚届を正式に提出したため、10月11月の2ヶ月分の児童手当が元旦那の方に振り込まれてしまったのです。もし通帳記入を疎かにしていたら・・・と思うとゾッとします。元旦那も通帳記入をマメにする習慣はない人だったので気付かずに使われていたかもしれないです。
なので、しっかり我が子がいくら分の児童手当を受給されるのか、何月から何月までの児童手当なのかを正確に把握しておき、しっかり確認しておくことが大切です。そして保育料についてです。いざ、下の子の保育園が決まり、それに伴い上の子もバタバタ受給者証発行の手続きを進めて、預かり療育の事業所も並行して契約しました。
保育園は体操着やその他諸々の雑費がいくらかかるのか分からなかったし、合計でいくら位をいつまでに支払わなければならないのだろうか?と不安でしたが、自宅に書類が届いてびっくりでした。
保育料のお知らせで「0円」でした。
なので体操着や雑貨などを揃えて毎月の支払いは絵本代とバス代のみ。上の子の方も預かり療育は0円で、ちょっとした持ち物を準備するだけで済み、姉妹で総額初期費用としては2万円はかかっていませんでした。
生活リズムを安定させるための軸
私は今現在実家に居させてもらっています。父親も定年を迎えていますが、母子扶養手当・ひとり親医療制度は受けれていません。先日やっと子ども達の預かり先が見つかったので、やっとパートを始めることができました。パートの収入次第で部屋を借り、実家の近所の部屋を借りようと考えているところです。
生活リズムは大きく変わりました。まず今までは、かなりやりたい放題な生活リズムだったので、保育園が決まるまではなかなか規則正しい生活というのが出来ずに困っていました。朝早くに起きるかと思ったら、お出かけする時に急に機嫌が悪くなり寝てしまったり、早く寝かせたいからご飯やお風呂を早く済ませたのに、金曜ロードショーでジブリやディズニーがあってると寝てくれず遅くまで起きていました。
そして、やっぱり世間の目を考えても子どもは早寝早起きというのが当たり前だろうし、焦りもありました。ましてや、今となってはシングルマザーなので「しっかりしなくては!」という変に必要以上に危機感を持っていました。
保育園に入る前の市が開くグループ遊びに参加する時も朝早くバタバタとしていたし、その場でよく話すママ友にも寝る時間を聞かれるととても苦い顔をして答えていました。けど、保育園や幼稚園に行っていないお子様なら尚更、意外と皆さん就寝時間が遅いということで悩んでいることが分かりました。いきなり全てをピッタリと時間通りにすることはまず無理です。なのでまずはどれか一つに、何か軸になるものを決めることです。
私は寝る時間の目標を決めました。21時前後には寝る支度をする習慣です。これでもかなり遅い気もしますが、この頃は通っている園もなく、私も子育てだけに集中して、その他諸々の手続きを片付けている最中でした。これがご飯を食べる時間でもいいと思うのですが、私たちはご飯の時間を決めるということが出来ませんでした。
私の実家の両親はまだシフト制で働いているので早出の日もあれば遅出の日もあり、帰ってくる時間も遅い日がよくあります。両親が早く帰る日や休みの日にはなるべく一緒にご飯を食べるようにしていますが、出来ればなるべく早く済ませたいです。
また、食べムラもあったので朝たくさん食べてしまい、お昼は食べてくれず、おやつで調整して晩ご飯を食べるという日もあれば、朝は機嫌が悪く全然食べてくれず、朝から昼にかけてダラダラ食べて、おやつを食べて晩ご飯、または出掛けて体をたくさん動かしておやつを食べ過ぎてお風呂に入ったら疲れて晩ご飯も食べずに寝てしまうという日もよくありました。
生活リズムを整えたきっかけ
そんな中、次女の保育園が決まり、長女もバタバタと児童発達支援の預かり療育の話も進み生活リズムを整えなければならない状況へと進展します。保育園の慣らし保育をベースに私たちも「慣らし生活リズム」に進みます。そうしよう!と意識したのではなく、自然とそうなってしまいました。
大体慣らし保育は1週間なので、生活リズムを立て直すための期間は1週間でした。保育園でのお便りでも「21時には寝ましょう」ということが書かれていたので21時では遅いかも・・・と不安だったけど「こんなもんか」と落ち着くことが出来ました。
次女の保育園が決まったおかげで、今では次女の保育園のリズムが軸となり生活リズムも出来上がってきました。保育園が決まるまでは、ただ何となくメリハリのない毎日でしたが、「何時までに身支度をしないと間に合わない」というのがあるので自然とリズムも固まりました。
また、私のパートの時間は8時~16時の勤務です。保育園の送り迎えは難しいと判断したので最初から保育園選びは、近所であることとスクールバスが利用出来ることを条件に決定。
長女の預かり療育は自宅に迎えに来てくれるのですが、朝の会が10時、帰りの会が16時で朝のお迎えは大体9時15分~40分に来ます。もちろん、その時間帯は私は出勤しているので、母(ばぁば)にお願いをしています。保育園が決まれば母の手も借りずに済むのですが、しばらくの間はお願いをしています。
大まかな姉妹の生活リズムはこのような感じ
6:30~45 起床
7:30 次女バス停へ
9:15~40 長女出発
16:15~40 長女帰宅
16:45 次女帰宅
18~20:00 ご飯・お風呂
21:00頃 就寝
何度も同じことを言いますが、保育園や預かり療育など子どもの預け先が決まって、やっとこの生活リズムです。現在、保育園の内定待ちや幼稚園に上がるまでの家庭保育のご家庭の方々は不安定であっても仕方がないと思います。そして、意外と皆さん早寝早起きが出来ないという点では悩みがちです。
深夜に外出させたり夜通し起こしているともなれば問題ですが、そうでもなければ、子どもに不摂生な生活をさせてしまっている・・・と自分を責めず、「仕方がないんだ」と思って大丈夫だと思います。お昼寝の時間を決めたり、ご飯やお風呂の時間を決めたり、なんでもいいので何か一つ時間を決めてみることから始めてみましょう。時間でなくても、何か一つでも毎日必ず続ける習慣ができるとそれを軸にしやすいです。
また、保育園でのお昼寝やその子の性格によっても睡眠時間は人それぞれ個人差はあります。誰かと比べたり、変に厳しく指導したりするよりも、コツコツじっくり我が子にあったやり方で生活リズム作りをしましょう。
最後に
まずは自身の悩みや不安、分からなくてモヤモヤしていることを解消して、子どもに負担をかけないことが大切です。
お金の悩みや手続きや期限に追われたりすると、どうしても私たち大人はカリカリピリピリして表面に出てしまいますよね。ニコニコ笑顔で子どもに接していたとしても、意外と子どもは気付いてます。
そして「ママ(パパ)怒ってる」「怖がってる」と考えてしまったお子さんは当然不安になったりママを心配したりしてしまいます。そうすると夜寝つきが悪かったり、お昼寝を遅い時間にしてしまったり、夜中に目を覚ましてしまい、早起きが苦手になったりと生活リズムにも悪影響を及ぼします。
そうでなくても、家庭環境や今までとは違う住まいになると生活リズムは乱れてしまいますよね。何か一つ軸になるものを決めて、地味にコツコツと親子にあった生活リズムを築いていきましょう。