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失敗したくない保育園選びで抑えておきたい4つのポイント

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子どもを保育所に入れるために保護者の方々が取る行動が「保活」と呼ばれるようになるほど、現代では保育園の入園準備が話題になっています。地域によっては入園を希望していても保育園に入れない子どもがいるので、早めの保活が求められます。

けれど保活といっても何をすればいいのか、いつ頃から始めればいいのか悩んでいる人も多いですよね。出産時期や、仕事復帰の時期によっては出産前に申込を済ませなくてはならないケースもあります。もっと早く知りたかった、もっと早く始めればよかったと嘆くことがないように、実際に何をすればいいのかということから、保育園を選ぶポイントまでご紹介したいと思います。

はじめに、小さいうちから保育園に預けることに罪悪感を持たないで

0歳で子供を預けて仕事に復帰すると周りに話すと、「そんなに早く子供を預けると愛情不足になる」とか「3歳までは親の手で育てた方がいい」と言われ、不安に感じたり、葛藤したりしている方も多いと思いかとます。

もちろん、少しでも長くお子様と一緒にいたいと思っていたり、できるならば仕事の復帰も延期したいと考えていたりする方も多くいらっしゃるでしょう。家庭の事情や職場の状況によって、保育園にお子様を預けざるを得ないという場合もあるかと思います。どんな状況であれ、お子様を保育園に早くから預けることで、ご自身を責めたり、罪悪感を持ったりしないでほしいのです。

そもそも、早くから保育園に預けることがお子様にとって悪影響になるのでしょうか。もちろん、長い時間お子様との時間は取れなくなります。しかし、離れる時間ができることで、今まで以上にお子様と過ごす時間を大切に感じることができるようになります。

さらに、お子様は保育園へ入ることで、社会進出への第一歩を踏み出すのです。ご両親以外の大人や同年代のお子様とかかわりができ、自宅でご両親といるだけではできない経験を積み重ねることができるのです。

筆者も子どもが1歳になると同時に保育園に預け始めました。もちろん、はじめのうちは「これでいいのだろうか?」「子どものためになるのだろうか?」なんて心配することもありましたが、日々たくましくなっていく我が子を見ているうちに、本当に保育園に預けてよかった、小さいうちから預けていることは悪いことではなかったのだ、と実感しています。

家では一人で自由に使えていたおもちゃも保育園では譲り合って使わなくてはいけないし、取り合いになることだってあることでしょう。しかし、その経験をすることでお子様は成長します。そして社会性を身に着けるための土台を作っているのです。

ご両親も胸を張って働きましょう。働く背中を見せていることで、仕事をしているご両親に誇りを持ってくれる、尊敬してくれる日がきっと来るはずですよ。

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保育園選びは思っているより重要

保育園に預けるようになると、お子様は1日のうちで寝ている時間を除くと、家にいる時間より保育園で過ごす時間の方が多くなります。つまり、預ける保育園はお子様にとっては家同然であり、一緒に過ごす人たちは家族同然なのです。人間形成でも重要な時期に、多くの時間を過ごす保育園。「家から近い」という理由だけで保育園を決める人が最も多いと言われていますが、それでいいのでしょうか?

よくないことはわかっていても、実際どんなところを見て保育園を決めればいいのかわからないという方のために、これから保育園選びで着眼したいポイントをご紹介させていただきます。

保育園選びのポイント1:家からの距離

お子様が毎日通うことになる保育園までの距離を考えてみましょう。家の近くにある保育園は、自宅からすぐに通えるという大きなメリットがあります。

住まいを基準にして近い保育園を探すメリットは、生活圏の中にある保育園に通っていると、買い物や散歩の途中にお友達家族と会う機会が増えます。お子様が大きくなって小学校に入学するときに、同じ学校に通うお友達がいるという点は、ご両親にとっても、お子様にとっても安心材料になるでしょう。

一方で、職場の近くで保育園を探すという方もいらっしゃるのではないでしょうか。保育園が職場の近くにあると、お子様が発熱したり、けがをしたりし、急なお迎えが必要なときにすぐに駆け付けられるというメリットがあります。その反面、仕事が休みの日に保育園行事があった場合、仕事が休みにもかかわらず、会社の近くまで行くことになり、通園に時間がかかる点ではデメリットも考えられます。

誰がメインで送り迎えをするか、急なお迎えの対応は誰がするのかによって、中心となるものが変わってきます。事前に家族で話し合っておくと、エリアを絞りやすくなりますね。

保育園選びのポイント2:保育(教育)方針

保育園はそれぞれで、保育(教育)方針が異なります。教育に対して熱心な保育園は、外国人講師を定期的に招いて英会話を行う、本読みや字を書く練習やダンスをする時間を保育時間に組み入れているところもあります。また、運動・英会話を教育方針の柱にして、専門的なカリキュラムを組んで能力を伸ばすという方針の園もあります。反対に、のびのびと自由な時間をすごす時間をたっぷり確保している保育園もあります。

それぞれの保育園が大切にしている考え方や、遊び方の違い、方向性や教育方針を確認すると、その多様さに驚くでしょう。保育園での時間をどのように過ごしてほしいのか、これは保育園を選ぶ際にとても重要なポイントになってきます。

保育園選びのポイント3:保育園の規模

保育園は受け入れ人数にも大きな違いがあります。認可保育園の場合、敷地の広さや保育士の人数などによって、受け入れられる園児の数が決まっています。0歳クラスから年長クラスまでの園児の数が、100人に満たない保育園もあれば、200人を超える保育園もあります。

もちろん、園児の数によって良い保育園、よくない保育園というのは決められません。人数が少ない保育園であれば、比較的保育士の目が行き届きやすいと考えられます。反対に、人数の多い保育園であれば気の合う友だちを見つけやすくなりますし、マーチングなどの迫力はご両親の想像をはるかに超えるものになるでしょう。

お子様にどのような環境を与えてあげたいかによって、規模感も変わってくるので気にしてみるといいでしょう。

保育園選びのポイント4:保育時間

保育(教育)方針が素晴らしいと共感ができる保育園であっても、現実問題、ご両親の働く時間に預かってくれるかという点は保育園選びでは外せないポイントになってきます。

通常保育は、8時半から16時となっていても、早朝7時半から預かってくれ、延長保育では18時半までと規定している保育園が大半ですが、中には朝7時から20時まで延長できる保育園もあります。ご両親の仕事の時間はどうかという点も忘れずにチェックしましょう。

保育園見学をして、ご両親の目で確かめることが重要

ここまでお伝えさせていただいた、保育園選びのポイントは資料を集めてみるとわかることになってきます。しかし、保育園の雰囲気や保育環境は、実際に足を運んで目で見てみることをおススメします。実際にその施設を見てみることで、保育園に通っている子どもたちや保育士の様子、保育園の雰囲気を感じることができるので気になる園は見学へ行きましょう。

保育園の見学はいつ頃いくのか

基本的に保育園は随時見学できるところが多いです。しかしほとんどの場合、事前予約が必要となりますのでご注意ください。

来年度入園の場合、基本的には前年度9月・10月頃が申込み期間となります。この期間に余裕を持って準備しておくためには、8月・9月中旬までに見学を終わらせておくことが望ましいでしょう。しかし、この時期の見学は予約が埋まりやすくなっているので、電話で事前に確認が必要です。また、入園の申込時期は、地域によって異なります。ご自身の住む地域の申し込みはいつなのか、早い段階で確認しておきましょう。それ以外の年度途中入園に申込みをする場合は随時見学ということになりますが、この場合も余裕を持って見学をするようにしましょう。

妊娠中に保育園の見学を行う方も多くいらっしゃいます。出産直後が保育園の入園申込み期間の場合や、出産予定のお子様が早生まれの場合には先に申込み手続きをしておく必要がある場合があります。出産後、小さな赤ん坊を連れて外出することも難しいので、お子様の出産時期や預け始める時期によっては注意が必要です。

見学時のチェックポイント1:園児の笑い声や泣き声

保育園に通っている子供たち、そしてそのお世話をする保育士さんは、どんな様子で時間を過ごしているでしょうか。保育園に通った経験があるママは、自分が子供だったころの記憶を元に、保育園の様子を思い返してみるのもいいかもしれません。何より、子供たちがのびのびと時間をすごしているか計るために役立つのが、「声」です。

お友達同士でけんかをしてしまうこともあるでしょう。泣いてしまう子供ももちろんいます。その笑いや泣く「声が聞こえる」保育園かどうか、これを判断基準のひとつに加えましょう。給食を食べたり絵本を読んだり静かに過ごす時間、そして園のみんなで遊んでいる活動の時間、というように、園のタイムスケジュールによって声のボリュームもまったく違います。保育園の活動時間に合わせてその様子を確認するのがベストです。

見学時のチェックポイント2:施設の状態

保育園の建物や遊具などを一通り見てチェックしましょう。ここでは、決して新しい設備や最新鋭の用具をそろえていることに注目するのではなく、防犯や子供の怪我・事故に対する配慮ができているかどうかを優先してみてください。きれいで新しい設備がそろっているというだけで安心してはいけません。

特に、長らく運営している認可保育園の設備は、県または市町村の予算によって導入が決まりますので、使用している設備や機器に関しては古いものを大切に使っているということは良くあります。大事なのは、その設備のメンテナンスがしっかりされていて、必要なものがそろっているかどうかということです。

ただ、トイレや水道などの水周りは、きちんと整備されているか見ておいたほうがいいでしょう。衛生面やしつけという子供の成長には欠かせないポイントです。多少古くても、きれいに掃除が行き届いていて、不衛生になっていないかどうかをチェックしてみましょう。

見学時のチェックポイント3:保育士の様子

保育園に勤務している保育士の様子も見ておきましょう。若い先生からご年配のベテラン先生までいると思いますが、その先生たちのフットワークの軽さや笑顔が見られるか、を確認しておきたいですね。

子供たちと一緒に時間をすごす保育士さんが、だらだらと移動していたり、子供の前で先生同士が小声で仕事以外の話をしていたりする様子が見られたときは、少し注意してみておいたほうがいいかも知れません。

子供が信頼できる保育士には、子供たちから自然と話しかけ、その周りに集まりはじめます。先生を見て子供たちが楽しそうに集まる様子が見られたら、素敵な保育士さんがいることもわかって安心ですね。

保育園決定のポイント

保育園見学が終わったら、いよいよ申し込む保育園を決めていきます。実際、見学してみると最初に気に入っていたところよりほかの保育園の方が魅力的に感じていることもあるかと思います。

園の様子自体はとても良いのに、なぜかしっくり来ない……。ちょっとほかの園より古さが気になるけどなぜかあそこがいい気がする……。このような直感は意外と頼りになるものです。気が進まない選択をすると、後々に後悔する原因となります。インスピレーション(直感)は大切にしておきましょう。

そして、意外と大切なのは園長先生がどんな人で、園長先生とご両親が合うかどうかという点になります。

保育園の中を取り仕切る全ての責任は、園長先生が担っています。そして、園の方針や万が一のトラブル対処など、園長の人柄や性格、保育に対する考え方がそのまま保育園全体の様子につながってきます。園長先生の雰囲気や方針が、わが子を通わせたいと思い描く理想の保育園に近ければ、そのフィーリングを基にして決定するのもひとつの方法です。

最後に

大切な我が子が多くの時間を過ごす保育園。なかなか簡単には決められないかもしれません。しかし、一度保育園の見学会や内覧に行くと、園それぞれにいいところや気になるところが見えてきます。

かわいいわが子がのびのびと、楽しく毎日を過ごせるような保育園をみつけたいですね。この保育園に預けてよかったと心から思えるよう、事前準備をすすめるための一助になれば幸いです。

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この記事を書いたライター

yoricoさん

夫婦共働きで、3歳の男の子を子育て中。シフト勤務のため、“旦那さんイクメン化メソッド”により育てた旦那さんと分担しながら育児をしている。自分磨きもおろそかにしないように、日々バランスを取りながら、「怒らない子育て」実践中。

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